日記

コロナ禍の一年

はじめまして。148代バリトンの齋藤嶺旺です。どうぞよろしくお願いします。

6月20日までの緊急事態宣言の期間延長に伴い、私達は対面での活動を余儀なく自粛し、現在はZoomを中心に活動しています。思えば、昨年の今頃もこのような状況でした。近頃、私はYouTubeに投稿されている「歌劇『タンホイザー』より(第142回定期演奏会)」をよく聞いています。その中で登場するアリア「夕星の歌」は、恋人・タンホイザーのために自死を選んだエリーザベトにヴォルフラムが捧げた歌です。彼女に報われない恋を抱いていたヴォルフラムは、彼女が死ぬ夜、夕星が暗夜の中で彼女を天へ導くよう祈りました。闇夜に覆われたコロナ禍の世界に夕星が覗くことを願います。

さて、今日はコロナ禍における私達の一年間の活動を振り返っていきます。

2020年9月、私達は感染症対策を徹底した上で対面での活動を再開しました。当時1年生であった私は、音楽未経験という不安を抱えながら練習場所に足を運びました。これが私にとって初めてのワグネルでの練習でした。その時のことは、今でも鮮明に映像として頭に残っています。先輩方や同期は私のことを優しく親身に迎えてくださいました。練習後、ここならやっていけると思いながら私は帰路につきました。練習風景

12月には第145回定期演奏会を行いました。厳しい社会状況にも関わらず、観客を招いた上で演奏会を開催できたことを非常に嬉しく思います。私達を支えてくださった先生方やOB、関係者の皆様、観客の皆様に感謝申し上げます。おかげさまで練習を通して多くのことを学び、大きなホールで歌うという貴重な経験や大切な仲間を得ることができました。

2021年4月には新歓活動を行いました。たくさんの人が見学に来てくださり、すでに入団を決めてくれた人も少なくありません。現在は、Zoomで勉強会や新団員との交流会を行い、来る対面練習に備えています。まだまだ半人前の私は後輩に教えるよりも教わることのほうが多いかと思いますが、この出会いを大切にし、彼らとともに歌を響かせていきたいです。

最後になりますが、私達は団員を常に募集しています。興味がある方はお気軽にご連絡ください。また、今後とも慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団をよろしくお願いします。