日記

第73回東京六大学合唱連盟定期演奏会

皆様はじめまして。150代トップテノールの深尾貫太と申します。去る5月6日(土・祝)、パルテノン多摩にて第73回東京六大学合唱連盟定期演奏会が開催されました。

この度私は理事長を務めさせていただきましたが、「新しい六連」としてこの演奏会を成功させることが使命であると認識しておりました。昨年度の六連は、コロナ禍の影響を受けて長い間演奏の中止を余儀なくされてきた、合同ステージの曲目「男声合唱とパーカッションのための『この日を捕らえよ』」を世に出すことが主たる目的の1つでした。今年度は更に合同ステージに関する各事項の決定などが必要となり、六連を一から作り上げていかねばなりませんでした。コロナ禍を経た新しい六連の実施にあたり、事務的な引き継ぎの難しさだけでなく、 繋がれてきた伝統の空気感を感じにくくなったことも課題となりました。しかしこのことを過度に悲観せず、むしろ慣習を見直し、革新的な一歩を踏み出すための最大の機会なのではないかと捉えました。特筆すべきは、法政大学アリオンコールが女性と他大生を含んだ形態で単独ステージを行ったことです。六連の生まれ変わった姿が体現され、歴史に残る瞬間に携わることができ、大変喜ばしく思います。

またこの栄えある演奏会において、今年度ワグネルは幹事校であるために単独ステージのトリとして演奏させていただく運びとなりました。曲目は「男声合唱とピアノのための『輪廻 』」(作詩:萩原朔太郎、作曲:西村朗)を、指揮:福永一博先生、ピアノ:前田勝則先生により演奏いたしました。149代が執行代となり初めての大きな舞台でありました。シンコペーションや和声の複雑さもさることながら、詩の独創的な世界観に没入することに苦戦いたしました。春合宿をきっかけとして、詩の通り頭がくるくると周るほどに練習に励んだこと、我々のポテンシャルを想像の何倍もの形で引き出してくださる先生方のご指導を受けられたことにより、本番では渾身の演奏をお届けできたと存じております。会場にお越しになられた合唱指揮者や作曲家の方々からもお褒めの言葉をいただき、ありがたく思います。

最後になりましたが、ご協力を賜った全ての皆様、ご来場いただいたお客様に感謝を申し上げます。また4月より多くの新入生を迎え入れた完全体制で、第73回東西四大学合唱演奏会に向けて日々精進をしております。今後とも何卒よろしくお願いいたします。